小牛田を発車する。
10km西に東北街道の宿場町だった古川がある。
国道は忠実にそちらをたどったが鉄道は通らず、
小牛田のほうが旅人で賑わった。
しかし、東北新幹線が開通して古川を通るようになると、
旅客はそちらを流れるようになった。
ここからワンマン運転になる。
いよいよ都市圏を離れつつあるのだろうか。

 小牛田から50分で一ノ関に到着。
幹線の駅らしい長大編成用のホーム上に、
短い普通電車が停車している。
しかし、わからないのは、停車位置である。
一ノ関が運転上の節目となる駅とはいえ、乗換え客は多いはず。
それなのに階段から遠い位置に停車し、
改札口の前からも離れているというのは解せない気がする。

 乗換えとなる盛岡行普通電車を待っていると、
貨物列車が通過していった。
一ノ関からは3両編成の701系電車である。
北国へ向かっているのを物語るように、
雪が積もっている田畑が目立ってきた。
民家もまばら。
だんだん雪が増えていくのは東北本線特有の風景変化である。

 一ノ関を出ると2つめに、奥州藤原氏の都であった平泉がある。
一ノ関駅前からもバスが出ている。
一度平泉には来たことがある。
大学一年の夏。
運転免許合宿で山形県の米沢に来ていたとき、
休日を利用して行ってみたかった平泉へ出かけたのだった。
その平泉を出ると北上で乗客が大きく入れ替わった。
すでに岩手県に入っており、盛岡の都市圏に入るようだ。
北上からおよそ10分で釜石線の分岐駅である花巻に到着する。

 そのまま普通電車で盛岡まで行ってもよかったのだが、
ここから快速“はまゆり”に乗ってみる。
県都・盛岡と三陸地方の釜石とを結ぶ列車で、
途中の新花巻で東北新幹線と接続して首都圏、
それから仙台への利便を図っている列車。

 16時ちょうど、
釜石方からヘッドライトが見えて、1番線に入線してきた。
花巻での5分停車の間に進行方向が変わり、
乗客も座席の向きを変える。
座席はリクライニングされているものもあり、
新花巻まで乗客が座っていたのだろう。
ドアが閉まって静かに発車する。

 花巻から10分ほどで、東北新幹線の高架が寄り添ってくる。
高架橋はまったく離れる様子がない。
一直線に北を目指しているのは、宇都宮付近と同様だろうか。
左側に現れた新幹線高架橋が右側に移ると、
直線のまま盛岡駅に到着。
16時31分であった。
この先の東北本線は
第3セクターIGRいわて銀河鉄道として分断されており、
ホームの途中で車止めが設置されている箇所もある。
そんな東北本線の旅は盛岡で中断させられてしまった。




みちのくは雪深く

岩木山の懐

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東北本線・各駅停車 B
奥州の都
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