長崎駅の0番線に行くと、
4両編成のディーゼルカーが2両ずつに切り離されたばかりだった。
前2両が長崎本線・旧線の長与経由で大村線の竹松まで行く。
これに乗る。未乗路線に乗れる上に、次の路線に入ってくれる
のだから、ぼくにとってはなかなか都合のいい列車だ。

 車両は電化前の篠栗線・筑豊本線で活躍していた
キハ66・67形というディーゼルカー。馴染みのある車両だから
懐かしく思う。真っ青なシーサイドライナー色に塗り替えられて
いまなお活躍中なのである。

 長崎を発車して浦上、西浦上と停まっていく。
長崎本線の喜々津〜浦上間は2つにルートが分かれる。
長崎まで乗ってきた<あかつき>は肥前古賀経由の新線、
これから乗るのは長与経由の旧線である。

 新線が開業したら普通は旧線は廃止になる。
しかし、この長崎本線の場合は沿線人口が新線よりも旧線が多く、
新線は所詮バイパスにすぎない。諫早から長崎に向かう人は
新線経由、長崎の市街地は旧線に沿って伸びているのである。

 長与ですれ違った長崎行普通列車は国鉄色だった。
本来なら急行としても使える車両なのに残念だと思う。
話は深くなるが、パワーが下がっても性能は上がっているという
妙な機関更新を施されており、ディーゼルエンジンの勇ましい音は
聞こえてこない。

 勾配を登る途中で左から草に埋もれた線路が現れて
真新しいホームに停車する。なんと本川内駅だった。
姥捨などと同じくスイッチバック式のホームがあったのだが、
いつのまにか廃止されていた。実はいままで知らなかったので
かなり衝撃的だ。楽しみにしていたのに。走るつもりでいた線路が
銀色に輝かずに錆び付いているのを見ると、寂しさを覚えずには
いられない。

 サミットを越えると大村湾が広がる。
特に東園の前後は海辺を走るので潮の香がしてくる。
大村湾は外海への出入り口が限られるために、非情に静かで
波一つ立っていない。心地よい空気を吸って喜々津に着いた。

 新線と合流する喜々津を出ると西諫早、諫早と停まる。
諫早からは最長片道切符のルートに戻る。
その前の息抜きとばかりに6分間停車するので、最長片道切符の
途中下車印をもらっておこう。


最長片道切符の旅・34日目・肥前山口〜諫早(長崎)
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