函館到着のアナウンスで目が覚めた。

 B寝台のみ放送がカットされているようで、
5両の座席車は放送が通常通り入る。
函館は時刻表上の最初の停車駅であり、
寝台列車でもない“座席夜行”なので停車駅ごとに
放送はあるのだ。

 1時13分到着。
ホームに出てみると、自由席には下車も乗車もあったもよう。
青森から函館への最終列車としての役割があるようだ。
4号車の不規則に並んだ窓は、
カーペットカーならではのものである。
上段が8、下段が17の区画に分けられているのがわかる。

 構内はずれにあった2灯のライトが動き出し、
次第にその姿が浮かび上がる。
函館〜札幌間を牽引する青いディーゼル機関車であった。
作業員が手際よく連結作業をこなす。
10分停車の間に、駅前のコンビニエンスストアに
走る乗客もいたようである。

 ディーゼル機関車がアイドリングを鳴らす間に後ろ側へ移動する。
函館では列車の進行方向が変わるからB寝台車が最後尾となる。
座席指定のドリームカーを覗くと減光どころか消灯に近かった。
自由席車以上に照明が控えめで安眠が約束されているのである。
読書灯もあり、指定席車両としては全国屈指のグレードを誇る。
自由席で窮屈な思いをするのなら
指定席料金の510円を払ってこちらに座りたい。

 冷気に包まれたホーム駅名板に夜の深さが漂う中、
機関車のみが発車時刻を待ちながら闇をにらんでいる。
こうしてみると、夜汽車の残影を色濃く残しているなと思う。
函館からの乗客の多くがドリームカーに
乗り込むのを見ていると発車時刻となった。
午前1時23分、函館駅を静かに離れる。
ここまで牽引してきた赤い電気機関車のヘッドライトが遠ざかっていく。

 広大な五稜郭機関区の横を走る。
本州方面、札幌方面の高速貨物列車が集結しているのが見える。

 水銀灯に照らされるレールを見送って再び深い闇に包まれると、
函館平野に別れを告げる。
車内では進行方向が変わったところで
座席の向きを変える人は少ない。
逆向きに座ったまま、想いは明日へと向かっているのだろう。

ぼくもカーペット車の自分の区画に戻って寝ることにする。



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